
10月9日、朝6時半過ぎに出かけました。
誰も入らない未知の森、知床の奥地へ・・・・・
「今日行く所はスニカーで大丈夫な所だよ。」
そう言われて軽い気持ちで出発したのです。
先週マスターが行った山は私には到底登る事が出来ない険しい山でした。
でも今度のは、最初はきついけど登ってしまったら平らな場所だからという事でした。
ただ熊が生息している所だけど、鈴で音を立ててると熊のほうが逃げてくよ・・・・・と。
この日はお陰で熊には遭わなかったけど、その痕跡はあちこちにありました。

27度くらいの斜面を登りきると、平らな所に出ました。
あたりは原生林が生い茂っています。
ここには途中から、人が入った痕跡が無くなりました。奥になると誰も入らない山だそうです。
連れて行ってくれたOさんの山歩きの先生が、熊打ち日本一と言われている人でした。
知床の山を知り尽くしているようなツワモノです。
山に入る前に、テント生活をしているその方にお会いしました。
一年間に熊を35頭くらい撃つそうですが、とっても気さくな初老の方でした。
「その靴底ならチョット危ないんじゃないの」・・・・・・・・そう、私はテニスシューズで出かけたのです。
不安が胸を過りましたが、大した事無い山だそうです。
でもここに来るまで一度滑ってこけました。
ああ、先行きが心配です。

この木は、白樺の切り株に覆い被さるように生えていました。
コケで被われていて、不思議な造形をしていました

私はもうここで足が疲れてしまいました。
足場が腐葉土で被われ、とっても綺麗だったんですが、
写真を撮ってると「おまえが一番遅いんだから、写真は休憩の時に撮るようにして、早く歩けよ。」
ってマスターに言われてしまいました。
だから次からの写真はほとんど休憩の場所で撮りました。
木に開いてる穴は、クマゲラが虫を探して開けた穴です。
クマゲラが開けた穴は皆この形をしていました。

山に生えている白樺の木は皆見事に太いものでした。
一抱えもありそうな木もあって、チョット感動してしまいました。

マムシ草を見付けました。
遠くからもこの赤が目立ちました。

まだ30代のN君は身が軽く、急斜面も軽快に足を運んでいました。
ただ彼は用事があって帰らなくちゃならないため、もっと奥に入る予定を変更して一旦山を出たのです。
でも次の日あった時、「昨日は楽しかった」と、キラキラしながら語ってました。
このあたりで滑ったひょうしに肩を軽く捻挫してしまいました。
チョット痛かったんですが、そんな事は言ってられないくらいの強行軍でした。

この休憩した場所へも、遅れてたどり着きました。
ついて行くのがやっとで、ちょっと気を抜くとOさんの姿を見失ってしまうのです。

マスターが背負っている籠には熊よけの鈴がぶら下がっています。
最初は私が背負っていたのですが、籠が木の枝にぶつかり
上手く前に進めないので、バックパックと交換してもらいました。

ここは幻の沼と呼ばれている所です。
Oさんが夏に来た時、熊が水浴びをしていて緑の所でお昼寝をしていたそうです。
知床の熊は食料が豊富なためおとなしく、あまり襲っては来ないそうです。

イタシュベツ川の滝を上から覗きました。
大きな音を立てて勢いよく流れていました。
この場所から見える山の向こうが、カムイワッカだそうです。
すぐ傍なのに、山肌は這い松で被われ熊も歩けないとの事でした。
這い松に被われた山の写真も撮って来れば良かったと、チョット後悔しています。
この時期やっと紅葉が始まりました。
例年より暖かく、この日も三匹のニシキヘビに遭いました。
普通なら冬眠の準備のため、あまり出てくる事は無いそうです。

これは熊が蜂の子を採った後だそうです。
写真では上手く写せなかったけど、このコケの生えた根が凄かったです。

左の白い点に見えるのは雪虫です。
ふわふわと綿毛のお尻を重そうにしながら、今にも止まりそうになって飛んでいました。
もうすぐここも深い雪に覆われるのです。

2個目の山から出た後、イワウベツ川の河口へ行ってみました。
岩尾別温泉の近くにあるサケの捕獲場です。
この川をサケが登り、それを狙って毎日、朝と夕方親子ずれの熊が降りてくるそうです。
捕獲場の周りには電気が通った柵が張られていました。

2時頃から三つ目の山に入りました。途中で会った方と合流です。
この山は言語道断、私にとってはロッククライミングのようなものでした。
獣道を外したら、まったく歩けなくなるのです。
だから写真は下の4枚だけです。写す余裕はありませんでした。
これが天然のマイ茸のなっている様子です。あきらめかけた時に発見しました。
案内してくれたOさんが見つけて教えてくれました。
最盛期には一本のナラの木の周りに12,3個も生えたそうです。
一個の大きさが12,3キロくらいのもあったそうです。
やっぱり知床の山は驚異でした。

きのこを採った後、休んだ場所です。
こんなに大きなナラノ木があちこちにあるような所です。
もう飲み水も残り少なくなって、チョット心細い気がして来ました。

途中で見たツルです。聞く余裕が無かったので何のツルか分かりません。
倒木に絡みついてこんな形をしていました。
根もとの太さは直径10センチ以上ありました。
帰り道は斜度45度の所もあり、何度も転びながら降りました。
「よくついて来られたね。大したものだ」って言うお褒めの言葉が、とっても嬉しかったです。
でも不思議に、足の痛さも疲れもありませんでした。
・・・・・・・後記・・・・・・・
私にとっては、まさにアドベンチャーでした。
手付かずの原生林を見たのも始めて、登山のような体験をしたのも始めて。
最初はとんでもない所に付いて来てしまったと、少し後悔しましたが
山を降りたとたん、来年は山に見合った靴を買って又来て見たいと思ったのです。
多分きのこ採りをしているツワモノ達も、始めはそうだったのかも知れません。
帰りに寄った自然センターで、終わりかけの夕日を見ながら入った露天風呂は、格別気持ちが良かったし
お風呂上りの生ビールは格別の味がしました。
筋肉痛になるのを覚悟していましたが、次の日もその次の日も何処も痛くはなりませんでした。
多分、毎日やっているストレッチが効果をあらわしてくれたんだと思います。
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